ファタモルガーナの館(Switch版)をプレイしてみた(微ネタバレあり)
ノベルゲーム「ファタモルガーナの館」が気になっていてお気に入り登録していたのですが、昨年末にセール期間があったので、ついに買ってしまいました。本編・外伝・現代編と大きく分かれていて、本編をクリアしたので、まだ外伝以降も残っていますが、ここまでの内容で感想を語っていきたいと思います。
公式HP→ ファタモルガーナの館 -DREAMS OF THE REVENANTS EDITION-
■あらすじ
「あなた」は気づけば、古ぼけた屋敷にいた。
目の前には、「あなた」を旦那さまと慕う、翡翠の目をした女中がいる。
しかし「あなた」には記憶がなく、自分が何者なのか分からない。
生きているのかさえも。
そんな「あなた」に、女中は屋敷で起きた数々の悲劇を見せるという。
そこに、「あなた」の痕跡があるかもしれない・・・・・・。
「あなた」は時代と場所を超えた四つの悲劇を目撃する。
これらを物語として終えてしまうのか、あるいはその先を求めるのかは・・・・・・
「あなた」次第だ。
しかし、どこかの誰かはこう言うだろう。
「他人の悲劇だから耐えてこられたんだよ」
■感想
本編を振り返ってみると、序盤・中盤・終盤と大きく3つに分けられるかと思いますが、進めていくうちに違う印象を抱いていきました。
- 序盤(1~3章) なんか「濃い」・・・!キャラクターデザインも、BGMも、ストーリー展開も全てが濃い!まず絵ですが、綺麗なんだけど最近の流行とも違うタッチで、結構特徴的です。またBGMも、1章は教会で歌われているような声楽がBGMになっていて非常にパンチが効いています。館の女中のミステリアスさといい、スタイリッシュなゲームだなぁと面食らいながら読み進めていきました。章が変わるごとに時代が変わっていきますが、各章の登場人物は皆悲劇的な最期を迎えるだけでなく、傍観者であるプレイヤーも騙してくるので、このゲームの作者は性格悪いなと思いました(笑)
- 中盤(4~6章) 急に「他人の悲劇」から自分(主人公)の話に移り変わってきますが、とにかく主人公たちの過去が悲惨すぎる・・・あらすじに偽りなしでした。ただ、第一印象にあったスタイリッシュ感はこの頃には全く感じず、キャラクターの内面が緻密に語られていて、地に足のついたストーリー展開でした。だからこそ、悲惨な展開に余計に心を抉られるんだけどね。プレイヤーの精神はどん底に叩き落とされます!
- 終盤(7章~) 伏線回収しつつクライマックスへ!序盤にあった、一見何の関連もなさそうな「他人の悲劇」が、実は物語の重要なカギを握っていたことが判明していきます。中盤までは、この物語には救いなんて無いんだろうと思っていましたが、最後はよくぞここまで持ち直したもんだと感心しました。
全体を振り返ってみると、中盤がかなり印象深いですね。同じシーンを2人のキャラクターから別の視点で描いていくことで主人公たちを掘り下げていく、物語の中でも重要な場面です。初恋の人の件とか、後に判明する過去のことをふまえると、どういう気持ちでその台詞を言ったんだろうって考えちゃうよね・・・。
本編だけでもかなりのボリュームでしたが、この後外伝と現代編が控えているので、まだまだ楽しめそうです。結構ストーリーが重いので、仕事で疲れている日はなかなか進められないですが(笑)、非常に歯ごたえのあるゲームなので、気になる人はプレイしてみて頂きたいです。
あ、CEROレーティングD (17歳以上対象)とのことなので、一応ご注意を。多分、暴力シーン有りとかそういう理由だと思いますが、それよりも展開が結構エグイので、、、
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