レイジングループを途中までプレイしてみた感想(少しネタばれあり)
この前の3連休、不要不急の外出は控えるように、とのお達しが出ていたので、これは大人しく家でゲーム三昧だ!と思い、前々から気になっていた「レイジングループ」(Switch版)を購入。食事と睡眠と最低限の家事以外は、ほぼこれに費やした3日間でした。
「レイジングループ」は、「人狼」をモチーフにしたホラーゲームで、初めは2015年にスマホ版としてリリースされましたが、その後PS4やSwitch、PCなど多くの機種に移植されているようです。
僕はSwtich版をプレイしていますが、公式サイトをチラッと覗いたところ、どうやら機種によって幾つか違いがある模様(大まかには、スマホ版はパートボイスだが、PS4やSwitch版はフルボイスに対応しているとのこと)。※機種ごとの違いの詳細は、公式ホームページにてご確認下さい。
かなりのテキストボリュームがあり、休みの3日間を費やしてようやく半分を越えたところかといった感じですが、ストーリー上、大きな転換ポイントのところまで進んだので、ここらでゲームのあらすじや、プレイした箇所までの感想を語りたいと思います。
とても面白いので、当ゲームの購入を検討されている方の後押しとなるよう、核心的なところは触れないようにしつつ、良いところをアピールしていきたいですが、それでも幾分かはネタバレの要素がありますので、ご注意ください。
公式リンク:人狼×JホラーADV レイジングループ
(以降、ネタバレあり注意)
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■あらすじ
バイク旅行をしていた大学院生、房石陽明(ふさいしはるあき)は、道に迷ったあげく事故に遭ってしまう。民家を探して独りさまよっているところを、たまたま出会った大学生、芹沢千枝実(せりざわちえみ)に助けられ、彼女の住む集落である休水(やすみず)に案内される。
休水は住民が十数人しかいない閉鎖された環境で、他の住人はよそよそしく、奇妙な風習がある様子。自分が歓迎されていないことを感じ取った房石は、壊れたバイクを修理し、早々に立ち去ることを試みるが、突如周囲に霧が立ち込めて、帰れなくなってしまう。集落からの脱出のチャンスを逸したまま、住人の中で開催される処刑の儀式、『黄泉忌みの宴』に巻き込まれていく・・・
■ゲームの概要
基本的には、主人公である房石を一人称視点として話を進めていくノベルゲームです。ストーリーのキーとなる『黄泉忌みの宴』は人狼をモチーフにしており、ざっくり説明すると以下のルールで宴(という名の処刑の儀式)が進行していきます。(作中では、ゲームとしての「人狼」の概念は存在していないため、あくまで休水に伝わる独特な儀式として説明されています)
- 住人の中の何人かが「おおかみ」に成り代わっている(最大3人。宴の参加人数によって異なる?)
- 「おおかみ」は、夜の間に「ひと」を1人殺す
- 「ひと」(および「ひと」に紛れ込んだ「おおかみ」)は昼の間に、誰が「おおかみ」に化けているのかを皆で話し合い、その結果選ばれた容疑者を1人殺す(作中では「くくる」と表現される)
- 最終的に「おおかみ」が全滅すれば「ひと」の勝ち、「ひと」が全滅すれば「おおかみ」の勝ち
- (補足)「ひと」の中には、「へび」「くも」「さる」「からす」の加護を受けた者がおり、加護者は特殊な能力を使うことができる(例えば、「へび」の加護者は一晩の間に1人を選び、その者が「おおかみ」か「ひと」かを識別できる)
人狼についてあまり詳しくなかったので、wikipediaで調べてみましたが、『黄泉忌みの宴』でいうところの加護の能力は一部異なるものの、ほとんどルールは同じですね。ただし、作中ではゲームではなく、リアルな儀式として各キャラクターが行動しているので、宴の進行を妨げたり、違反した場合のペナルティなども更に設けられていますが。(夜は「おおかみ」が行動する時間帯なので、「ひと」の外出は禁止されており、破ると「けがれ」を受けて殺されるなど)
主人公の房石は、『黄泉忌みの宴』で処刑されないように生き残りながら、更にはその宴を超常現象として成立させているモノの正体や、また自分が死に戻り(※)する原因を突き止めていく、というストーリーです。(※)房石は、死亡(ゲームオーバー)するとバイク事故に遭う前の時間軸まで戻されますが、何故か記憶は断片的に残っており、その状態で再度集落を訪れることになります
■このゲームの魅力(『黄泉忌みの宴』について)
僕は「人狼」を遊んだことはなく、何となくルールを知っている程度だったので、作中で開かれる『黄泉忌みの宴』を通じて、「人狼」の持つ面白さについても理解することができました。
ストーリーの分岐によって、宴における「ひと」と「おおかみ」の割り当てや、加護持ちの人が変わってくるので、主人公である房石の目線で、様々なポジションで宴に参加することで、役割によって立ち回り方が大きく変わってくるということがわかります。※房石はただの学生とは思えないほど頭が切れ、宴の中でも周りの状況をモノローグで解説しながら行動してくれるので助かります
また、『黄泉忌みの宴』の中で付与される加護とは別に、各キャラクターが持っている本来の資質や性格、集落内での立場が宴での行動に反映されることが、宴の進行に更に深みを持たせているのもポイントです。(集落のリーダーである老人が、通常であれば宴を仕切ろうとするが、加護者になった場合は、目立ちすぎて「おおかみ」に狙われないように立ち回るなど)
誰が「おおかみ」だという確たる証拠はないため、要は何を(誰を)信じるかだ、のような台詞が作中にも出てきますが、自分の望む展開に進めていくため、どのような話術を用いて他の人を誘導していくのかが、「人狼」としての面白さでもあるのだと思います。
ただし、実際に「人狼」が『黄泉忌みの宴』と同じように、十分な話し合いを経て「おおかみ」を選ぶようなゲームなのかは分からないので、「人狼」を遊んだ人がこのゲームをプレイしたら、また別の感想を持つのかもしれません。・・・僕は途中で考えることを放棄しそうなので、「人狼」は向いてなさそうだ。
■このゲームの魅力(宴以外について)
公式では、当ゲームのジャンルは「人狼×和風ホラーノベルアドベンチャー」と記されており、「和風ホラーノベルアドベンチャー」としての面白さも多分に詰まっています。
・和風「ホラー」ノベルアドベンチャー
「ホラー」部分は、土俗ホラーの側面がかなり強いです。集落の閉鎖された環境が生み出す陰鬱さや、奇妙な風習・信仰・・・こんなところに迷い込んだら、僕ならすぐにでも逃げ出したくなりますわな。死に戻りしながら何度も休水に挑む房石さん、マジ半端ないです。
ちなみに、画像としてはグロテスクなものはそこまで無いですが、文章でのグロ描写は結構あるので、その点はご注意ください。レーティングはCERO D(17才以上)です(今頃言う話か)。なお、画像について個人的に一番怖かったのは、狼じじい氏の笑顔です。(プレイした人は分かってくれるはず・・・!)
「土俗ホラー」の話に戻ると、作中で、「しんないもうで」と呼ばれるわらべ歌が登場します。登場キャラクターが歌ったり、メロディラインがBGMにもなっているのですが、これがまた不気味な旋律なんですよね。作中で度々出てくるので、耳にこびりついてしまい離れないどころか、気づいたら自分も口ずさんでしまっていたり・・・
土俗ホラー(和風ホラーというのが正しいか)は僕の大好物なので、他にもこのようなゲームがあれば、どんどん遊んでいきたいですね。
・登場キャラクター
休水の住人は皆クセがあり、閉鎖された環境ならではの彼らの人間関係が、単なる「人狼」をモチーフにしているだけではない、ノベルゲームとしての面白さを生んでいると思います。年寄り勢は若者に対してやたら否定的だったり、学生組の中で生まれている三角関係など。
そんな彼らが、『黄泉忌みの宴』により次々と人が死んでいく中で、人間関係も大きく変わっていく・・・このゲームにハッピーエンドを迎えられるのか、甚だ疑問ですよ僕は。
また、ストーリー上の選択肢によって、物語の展開が大きく変わるのですが、各ルートごとに、主人公と大きく接点を持ち、親密になる女性キャラ(言ってしまえばヒロインキャラ)が存在します。どの子がいいなーとか考えながら進めていくのも面白いかもしれません。
ただ、ヒロインキャラは皆何かしらの事情を抱えており、闇が深いので個人的にはどれもハードル高いですね。。。どの子もいけちゃう房石さん、マジ半端ないです。
平日にやるのは睡眠時間の観点で危険な気がするけど、続きが気になるのでプレイ再開していくぞ。最後までプレイした後に再度感想を記事にするかはわかりませんが、ここまで読んでいただいて気になった方は、是非プレイしていただければと思います。
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